♯110 DEAD OR ALIVE Xtreme(18禁)第1話

♯110 Gamble Rumble
 水着ずもう軍がサバゲに勝ち催される文化祭の陵辱劇
 凌辱描写を含みますのでご注意ください

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 校舎は夜更けにふさわしく静まり返っていたが、それは本来あるべき平穏ゆえではなかった。
 教室や廊下のあちこちに、生徒一クラス分の亡骸が転がっている。屋上では銃弾に倒れた学ラン姿を、片ひざをついて抱き上げるもう一人の少年。
 少年は、自分を撃った腕の中で力尽きた―― そう敵だった、だが分かり合えたかもしれない―― 者の名を叫ぶ。
 「播磨ーーーー!!!」
 ゴリッ。
 悲愴な絶叫は、後頭部に押し当てられた銃口によってさえぎられる。
 「ひたってるところ悪いダスが……」
 「西本?!」
 「ワシの勝ちダス」

 銃声―――。

 「ええーっ」
 翌日、教室では女生徒達から非難の声が上がる。
 「なんか文句あるダスか。サバイバルゲームに勝ったのはワシら、水着ずもう軍ダスよ」
 「あるに決まってるでしょっ。そんなくだらないのが、うちのクラスの出し物だなんて」
 批判の急先鋒に立った女生徒は、天然物の金髪ツインテールを優雅に揺らしながら言い捨て、対する巨漢のほおを幾分ひきつれさせる。
 しかし、自分の浪漫を込めた企画をくだらないもの呼ばわりされ傷ついても、西本の仏像めいた無表情はそれ以上には動揺しなかった。
 「そういえば、ゆうべ乱入してきたゴツイ沢近さんは、お嬢様はどちらに、とか言ってたダスが、あの変態さんが探してた、お嬢様って誰のことダスかねえ」
 「ぐっ……、あの馬鹿」
 彼女にだけささやいた言葉は、てきめんに急所をとらえたらしく、碧眼の少女の口を封じる。さらに西本は、彼女以上の難敵を抑えるべく、たたみかける。
 「まさか、サバゲーで文化祭の出し物を決めようって言い出した張本人が、反対したりしないダスよね」
 矛先を向けられた高野晶は、いつものポーカーフェイスのまま
 「そうね、仕方ないわね」 と、あっけなく折れる。
 「あんた、また裏方にまわるとか言って、自分だけ高みの見物を決め込む魂胆じゃ」
 「アラ、ちゃんと参加するわよ」
 机を叩きつけるように立ち上がった長身の女生徒、周防美琴の勢いは肩すかしを喰わされる。
 「勝ち残ったら、もちろん賞品が出るんでしょ?」
 抑揚の少ないしゃべり方の中で、品、に込められた微妙なニュアンスを汲み取りつつ、西本が答える。
 「もちろんダスよ」
 期待していたスリートップの攻撃が不発に終わったことで、女生徒達の異議は停滞してしまう。自ら高野に水を向けた西本の賭けは、吉と出たようだ。

 クラス女子全員参加による、水着でのバトルロイヤル。確かに沢近愛理の言うとおり、あまりにもくだらない。けれど、そこに男の浪漫があることもあながち否定はできまい。
 不承不承とはいえホームルームで承認を得た西本達水着ずもう班は、男子生徒への裏工作を始める。担任教師は相変わらずの放任主義で口を出さないので、実に都合が良い。
 反対するであろう数人―― たとえば、硬派を気取った馬鹿×2、とか―― には声を掛けなかったが、意外なことに、このクラスに彼女がいる梅津は話に乗ってきた。

 そして、文化祭の当日。

 水を張る代わりにマットを敷き詰めたプールに、色とりどりの水着に身を包んだ二十人近い少女が並んでいる。文句を言いつつも見られるからには、良く見られたいというのが女心だろう。中には学校指定の水着の女子もいるが、それはそれでアクセントになっている。
 特等席のプールサイドからフェンスの外までを埋めた満員の観客は、異様な熱気をはらんだ校内外の男達が過半数を占めている。
 「負けたら一人ずつ、罰ゲームをやってもらうダスからね」
 西本の発言に、またも非難の声が上がる。
 「えー、そんなの聞いてない」
 当然、瀬戸際まで黙っていたのだ。
 「でないと、みんな真剣に戦わねえだろ」
 同じ水着すもう班の吉田山がフォローする。
 「た、たいした罰ゲームじゃないよ」
 人畜無害だけがとりえの奈良の言葉に、ざわめきが一応収まる。
 「それじゃあ始めるダスよ。プールサイドに出されたら負けダスからね」
 どこから用意したのか、ゴングが打ち鳴らされる。

 プールの底が緊迫する。結構みんな真剣なのは罰ゲームへの抵抗もあるが、どうやって資金を調達したのか知らないが、優勝賞品が相当に豪華だからでもある。
 「キャー」
 大方の予想通り、最初の脱落者は塚本天満だった。
 非力さでなら彼女以下の女生徒も少なからずいるが、天満はそのことに自覚があるのかないのか、どっちにしろおとなしくしていられる性格ではない。弱いのに目立つ、バトルロイヤルでは最悪である。
 自爆同然にプールサイドに放り出された天満を、観衆の間を縫ってクラスメイトの男子達が回収する。
 「塚本さん、罰ゲーム行きね」
 お祭好きの天満は、ノリの悪い奴と思われたくなく、「しょうがないなあ」と口調だけ不平たらしくも、おとなしく連行される。

 文化祭の陽気な喧騒を遠くに聞く教室の中。
 そこを満たす暑苦しいまでの殺気が、隅でうずくまっている天満を怯えさす。右ほほのあざ、乱された長い黒髪、ちぎられたワンピース水着の左の肩ひも、バトルロイヤルからは無傷で脱落したはずの天満の無残な姿。あるいは控えめなサイズの胸があらわにならないように、あるいは震えを押さえるように自らの肩を抱いて身を縮めている。
 「ちっ、こいつなら競争率低いと思って選んだのによ」
 互いをけん制する男達の一人が吐き捨てる。床には苦悶しながらひざをつく者や、仰向けに失神している者が大勢いるが、それ以上の人数がまだ健在で戦闘続行中である。
 敗者への、罰ゲームの行使権を賭けたもう一つのバトルロイヤル。
 この戦いへの参加料のごく一部で、豪華優勝賞品はまかなわれている。参加者は公に行われているバトルロイヤルのメンバーから一人を選んでチケットを購入し、その対象が敗退した段階で裏の戦いが開始される。
 強者を選んで優勝されたら高額の参加料を払い損だし、敗退してきても本人を抑えるのが大変だから、あるいは人気のあるチケットは戦い自体が大変になるので、という失礼な打算と、実は積極的にアプローチしないタイプが多いので目立たないが、決して低くない本人の人気のために天満の倍率は一二を争うほどに膨れ上がっていた。
 「別に、独り占めじゃなくてもいいんじゃねえ」
 あまりの人数に、天満にとって最悪の妥協案が持ち出される。
 早々に伸されて天井を見上げる奈良が「もっと早く言い出してよ」と、薄れ行く意識で思った瞬間。
 「塚本ーーーーーっ!!」
 教室のドアを開ける荒っぽい響き、続いて肉の爆ぜる音とともに魂の叫びがなだれ込んでくる。
 「はり…まく、ん?」
 天満をかばうべく男達との間に立ちふさがる乱入者。天満の惨状に播磨の怒りが軽く沸点を超える。が、天満を怯えさせないように、怒気を押し殺した歯ぎしりの間から決意を漏らす。
 「心配するな塚本。これ以上お前に指一本触れささねえ」
 圧倒的な多勢に無勢の中でもそれは、はったりに聞こえない。すでにドアと天満を結ぶ線上にいた十数人は、何の抵抗もできずに屍をさらしている。伝説の不良、播磨拳児にとっては、この程度の連中なら倍の人数でも敵ではない。
 「ありがとう。さすがは播磨くん」
 ましてや、恋しい女性を守るためである。
 「……未来の義弟だね」
 ただし、その想いはまるで伝わっていない、どころか天満は自分の妹と播磨が付き合っていると誤解しているのだ。
 「いや、塚本、だからそれはちが……」
 報われないナイトの一瞬の脱力を、飢えた男共が見逃すはずもなかった。塚本天満、本日二度目の自爆。

 「茂雄、冗談……だよね」
 別の教室では、カーテンを引いた窓際で少女が、自分を追い詰めた男達の中に恋人を見つけて呆然と呟く。
 「私のこと助けてくれるんだよね。信じてるよ」
 「俺も信じてたよ、お前は撃たないって」
 サバゲーで、敵味方だった二人。
 「っ! あれはただのゲームじゃない」
 「それでも、俺は信じてたんだっ」
 声を荒げた男の瞳は、何かを失った虚しさに濁っていた。そんな恋人達の確執に焦れた男達が襲いかかる。
 「いやっ、助けて茂雄。お願い」
 「これもただのゲームだよ」
 無茶な理屈の下に、陸上部でもトップのタイムを叩き出すしなやかな足が、容赦なく開かされ蹂躙される。
 「アンタたち、こんなことして良いと思って……ぐふっ」
 隣の教室からは、当然の正論が、ボディーブローで封じられるのが漏れ伝わってきた。

 一方プールでは、隠された惨劇も知らず、白熱の戦いが頂点を迎えようとしている。
 素人ならではの貧弱な戦いや微笑ましいまぬけさは、人数が減るごに影をひそめ、ふらちな観客にさえ露出への期待を忘れさせるほどレベルの高い戦いが繰り広げられていた。
 残り少なくなった面子は、こちらも予想通りだった。
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 「はあはあ、さすがね、美琴。全然乗り気じゃなかったくせに」
 「あいつらの考えた罰ゲームなんて、ろくなもんじゃないだろうからね。絶対にお断りだよ」
 言葉とは裏腹に、もはや優勝賞品や罰ゲームなど周防の眼中にはなくなっていた。端からそんなものに興味のなかった負けず嫌いの天才少女と、幼いころから鍛えられた根っからの女武道家は、戦いに酔い始めている。
 沢近の鋭い右ハイキックを、周防が左前腕で受け止める。長身の周防の頭部を狙えば当然大きく開脚することになる。ガードと蹴りの均衡で緊張した足の付け根の筋肉の張りが、上品な着こなしゆえに感じさせなかったビキニの生地量の少なさを改めて認識させ、その布に隠された部分に意識を向けさせる。
 一度は下火になっていたエロな欲望が再燃すると同時に、戦いそのものに対するテンションも天井知らずで、闘争本能とリビドーが渾然一体となったわけの分からない興奮が観衆をあおる。
 「頑張れえ! 沢近さんっ」
 「水着むいちまえっ!!」
 「ミコちーん、みんなやっつけて優勝だあっ」
 そんな外野からの騒音は二人の耳には入っても、意識には届かない。
 汗ばむ胸を豊かに弾ませながらバックステップした周防の鼻先を、危うく沢近のつまさきがかすめていく。左右高低を問わず多彩な軌道で繰り出される連続蹴りに、さっきから防戦一方だ。
 しかし、沢近が蹴り技で攻勢をかけ続けるのは、得意だから以上に、組技がない身では、劣ったリーチを稼ぐ唯一の選択肢だった。そして周防は、打撃戦が苦手なわけではない。
 ーーーシィッ!
 鞭のような音を立てて周防のローキックが、沢近の軸足をとらえる。
 キックの始動時に合わされたので、衝撃を逃がしようがなく、その場にうずくまるのを堪え転がって距離を取っただけでも、尋常ではない反応といえた。
 「っ痛あ」
 痛みに対する生理的反射で、目尻に涙が浮かぶ。
 左ひざをつき、右足首を両手で押さえる沢近を見て周防は、「あちゃー、やり過ぎたか」という表情を浮かべ、追撃はかけない。
 友人として好もしく、時々もどかしさも覚える彼女の善良さが、今ははっきりと頭に来た。悔し涙が混ざる。
 やせ我慢に苦痛を飲み込み、呼吸を整えてひとりごちる。
 「玉砕覚悟なんて趣味じゃないけど、負けるのはもっと……」
 弾かれるように地を蹴って駆け出す。右足首を襲う感覚を無視して、一気に間合いをつめる。動きやすくポニーテールに束ねたブロンドを、この期に及んでなお優美になびかせながら。
 迷いなく突っ込んできた相手を迎え撃つべく、重心を落とし軽く曲げた周防のひざを踏み台に、沢近は飛びひざ蹴りを放つ。右ひざが、周防のあごを真正面からもろに突き刺し、鈍い音を立てる。
 卓越した才能を持つ者、沢近愛理にふさわしい名を冠された技。それを、特に修練もせず使いこなせるとは、格闘センスだけでいえば周防以上かもしれない。
 しかし実戦では、素質だけ比較しても無意味だ。周防の両腕に抱きかかえられても無抵抗の沢近は、反撃をあきらめている。あごを力点、首を支点にして脳を横揺れさすはずだった蹴りを、まともに喰らわれた時点で負けを認めていた。
 「あたたた、口ん中切っちゃったよ」
 言いながら、沢近をプールサイドに腰掛けさせる。沢近愛理敗退。
 「それは、ごめんあそばせ」
 激闘に不釣合いな気品を漂わせた笑みに、不完全燃焼はなさそうだ。
 そのとき背後に忍び寄る気配に、間髪いれず迎撃のバックハンドブローを放つ周防。
 「そうくると思ってたよ、高のおっ!?」
 隙を突いての奇襲も、反撃がかわされることも予期していたが、相手は違っていたようだ。その意外さに、一瞬動きを奪われる。
 「一条さ……」
 裏拳を空振ってがら空きの右脇に密着され、高速スープレックスに持っていかれる。
 なされるがままに投げられながら、不意打ちなんて一条さんらしくない、けど、そういえば、耳馴染みの軽薄な声がずっと自分を応援してたなあ、とか、それが彼女の想い人だったり、っていうか、このまま叩きつけられたら死んじゃうって、と思考をめぐらせた半瞬後、引き締まったウェストを完璧に捕まえていたフックが、突然力をなくす。
 いきなり解放された周防は、とっさに受身を取りながらプールの底を転がる。
 動きを止め、やっと周りが見えるようになった視線の先には、意識を失った一条かれんと、彼女を抱きとめている高野晶の姿があった。ちなみに水着は、前者がパステルカラーのワンピース、後者が競泳用でキャップまでつけ、きっちりと髪をたくし込んでいる。
 「ふう、助かったよ、高野」
 謝礼とともに周防が立ち上がろうとしたとき、バトルロイヤル中最大の喚声が沸き上がった。ひもをほどかれたビキニのトップがはだけて、大振りな乳房がこぼれ落ちそうになったので。きわどいところで、水着を両腕で抱きとめる。
 「出し惜しみすんなー」
 歓声がブーイングに変わり、そのブーイングに対して女生徒を中心にさらにブーイングが巻き起こる。
 「高野、アンタねえ」
 怒りと羞恥で声が震え、赤面したのを自覚できるほど顔が火照る。対照的に高野は、表情も口調も平板なままだ。
 「どうする美琴、水着を直す時間をあげるつもりはないけど」
 確かに、投げを放つ一条の延髄を的確に手刀で打ち抜き、返す刀で水着のひもをつまみ、周防が身を翻すのを利用してほどいた、信じがたい早業と手癖の悪さを相手に、そんな隙を見せるのは致命的だ。最悪Eカップをさらけ出しての失神KOという、おバカな男共を喜ばすだけの結末もありえる。
 「わかったよ、アタシの負けだ」
 沢近のような充足感のない幕引き。
 高野は、プールサイドで試合を見守っていた西本に向き合う。プール内に残っているのは、状況に腕を拘束された周防と、気絶した一条、無傷の高野の三人だけだった。
 「優勝は、高野晶選手ダス」
 主催者による勝者決定の宣言とともに、派手に打ち鳴らされるゴングが戦いの終わりを告げる。プールサイドに上がった高野は、何やらやけに分厚い封筒を西本から受け取ると、とっとと戦場を後にする。

 意識を取り戻した一条に、恐縮して謝られまくったあと、沢近と一緒に保健室で治療を受けた周防は、罰ゲームに赴く途中だ。
 「ったく、散々見世物にされたあげく、まだ付き合わされるわけ」
 「あれ、負けを認めないなんて、潔くないんじゃないの」
 案内役の男子の言葉は、愚直な武道家の痛いところを突く。
 「あー、しょうがないな」
 あきらめて、罰ゲームの場所に指定された教室に入った周防を、頭上から凶器が襲う。

 「ダメよ、沢近さんは重傷なんだから。罰ゲームなんてさせられません」
 保健室に迎えに来た二人の男子生徒に、不穏なものを感じた保険医の姉ヶ崎先生は、やんわりきっぱり拒絶を示す。それにかまわず保健室に入ろうとした生徒に注意を向けたことで、死角になったもう一人が取り出したハンカチに口を塞がれる。ハンカチには薬品がしみこませてあり、僅かな抵抗もできずに意識を持っていかれた。
 「どうせ、一人で相手させられる数じゃないんだ。この女も連れて行くぞ」
 ぐったりした姉ヶ崎先生を抱えた男の言葉を合図に、外に控えていた男達が保健室に入り込んでくる。
 沢近愛理と姉ヶ崎妙は、断トツの一番人気で、とんでもない人数が待つ、罰ゲーム会場に拉致されていった。

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この記事へのコメント

河馬
2012年10月31日 11:49
続きが非常に気になります どこかでアップされていますか?
2012年11月05日 23:56
感想ありがとうございます
おかげで続きを書く意欲がわいたので、11月中に更新します
河馬
2012年11月08日 23:57
返答ありがとうございます 水着ずもうチームの勝利というルートは盲点でした^^ 自分の知る限りでは貴方以外の方が創作されているのを見た事がありません 続きがとても楽しみです

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